参議院国土交通委員会「都市再生特別措置法の一部を改正する法律案」

参議院国土交通委員会で「都市再生特別措置法の一部を改正する法律案」につきまして、質疑の機会をいただきました。
私からは、まず大分県中津市の土砂災害について、行方不明者の捜索と原因の究明を求めるとともに、こうした突発的な土砂災害を未然に防ぐための対応をお願いしました。
次に、今回の法改正のきっかけとなった「都市のスポンジ化」について伺いました。「都市のスポンジ化」とは、少子高齢化に伴って、市街地内に空き地や空き家がランダムに増加し都市環境が悪化している状況を言うとのことでしたが、都市空間の再配置のための様々なきめ細かい施策を講ずることによって是正していくことを求めました。
また、海外における同様の現象の有無について質問し、日本以外でも東西ドイツの合併に伴ってライプチヒ等の都市で同様な現象が生じ、減築のための制度を設けたと伺いました。
一方、「都市のスポンジ化」の具体的な事例として、4月14日(土)、15日(日)に現地調査を行った大阪府堺市、和歌山市の現状と都市再生のための取り組みについて紹介いたしました。
堺市では、堺環濠都市地区に古い町家が250軒以上残り、日本刀や包丁などの「打ち刃物」や線香などの伝統産業が現在も町家で営まれており、貴重な文化財の保護の観点からの取り組みが進められていることを紹介しました。
また、和歌山市では、街づくりの担い手育成のための「リノベーションスクール」を通じた遊休不動産再生事業が進められ、中古物件をリフォームして、ゲストハウスやシェアハウス、レストラン、カフェ、バーなどが生まれており、街の活性化に寄与していることを紹介しました。
なお、今後人材の育成や中古住宅・空き店舗等のリフォームへの支援策が重要であり、そのための施策を講ずるようお願いしました。