足立としゆき夢だより【第97号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

大リーグでは、大谷翔平選手が二刀流でわくわくするような大活躍をしており、私たちも大きな勇気をいただいています。これからも皆さんの期待に応え、頑張っていただきたいと思います。

さて、4月11日(水)未明、大分県中津市耶馬渓町で幅200m、長さ250mの範囲で土砂が崩落し、6名の死者・行方不明者が出ています。お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
この土砂災害は、大雨や地震がない中で突発的に発生したもので、原因が明らかではありません。一日も早く行方不明者の捜索を進めるとともに、こうした悲惨な災害の再発防止を図るため、徹底的に原因の究明を図る必要があると考えます。
なお、現地では警察、消防、自衛隊の皆さんにより引き続き行方不明者の捜索が進められています。国土交通省からも砂防分野の専門家や九州地方整備局の職員をはじめとするTEC-FORCEの皆さん、遠隔で操作を行う無人のバックホウなどの重機が派遣されています。また、地元の建設業協会を通じて重機と作業員の派遣なども行われており、皆さん献身的に対応をしていただいています。心から感謝を申し上げます。
今後も、二次災害にはくれぐれも留意し、関係機関がしっかり連携して対応していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

次に、国会での質疑について紹介をいたします。
4月17日(火)、参議院国土交通委員会で「都市再生特別措置法の一部を改正する法律案」につきまして、質疑の機会をいただきました。
私からは、まず大分県中津市の土砂災害について、行方不明者の捜索と原因の究明を求めるとともに、こうした突発的な土砂災害を未然に防ぐための対応をお願いしました。
次に、今回の法改正のきっかけとなった「都市のスポンジ化」について伺いました。「都市のスポンジ化」とは、少子高齢化に伴って、市街地内に空き地や空き家がランダムに増加し都市環境が悪化している状況を言うとのことでしたが、都市空間の再配置のための様々なきめ細かい施策を講ずることによって是正していくことを求めました。
また、海外における同様の現象の有無について質問し、日本以外でも東西ドイツの合併に伴ってライプチヒ等の都市で同様な現象が生じ、減築のための制度を設けたと伺いました。
一方、「都市のスポンジ化」の具体的な事例として、4月14日(土)、15日(日)に現地調査を行った大阪府堺市、和歌山市の現状と都市再生のための取り組みについて紹介いたしました。
堺市では、堺環濠都市地区に古い町家が250軒以上残り、日本刀や包丁などの「打ち刃物」や線香などの伝統産業が現在も町家で営まれており、貴重な文化財の保護の観点からの取り組みが進められていることを紹介しました。
また、和歌山市では、街づくりの担い手育成のための「リノベーションスクール」を通じた遊休不動産再生事業が進められ、中古物件をリフォームして、ゲストハウスやシェアハウス、レストラン、カフェ、バーなどが生まれており、街の活性化に寄与していることを紹介しました。
なお、今後人材の育成や中古住宅・空き店舗等のリフォームへの支援策が重要であり、そのための施策を講ずるようお願いしました。

一方、4月8日(日)に京都府知事選挙が行われ、建設省入省同期の西脇隆俊さんが見事当選されました。おめでとうございます。なお、12日(木)には、議員会館の私の事務所にご挨拶にお越しいただきました。ありがとうございました。

次は、図書の出版のご紹介です。
「激甚化する水害 ~地球温暖化の脅威に挑む~」を、日経BP社から出版しました。国土交通省の水管理・国土保全局で一緒に勤務して、想いを一つにしている森北、池内、金尾、小池、越智、野田というメンバーで1年半かけて執筆したものです。
内容としては、地球温暖化に伴う気候変動によって水害や土砂災害が頻発化・激甚化している現状を踏まえ、実際に出てくる、あるいはすでに出ている影響に必要な対策を講じる「適応策」に今すぐ取り組む必要があると訴えています。
また、これらの対策を進めるためには、建設産業を含め様々な分野の方々の連携が必要であることも主張しています。
今後、地球温暖化対策を考えて行く上で、大切な方向を示す資料としてご活用いただければ幸いです。
3月27日(火)から書店に並びはじめています。定価は2000円(税抜き)です。よろしくお願いいたします。

さて、最近の動向を紹介します。

【国会関係】

この2週間、冒頭にご紹介した参議院国土交通委員会の質疑を含め国土交通委員会に4回をはじめとして、各委員会で採決した法案等を審議する本会議に4回、災害対策特別委員会、東日本大震災復興特別委員会、内閣委員会などに出席しました。

【自民党関係】

4月6日(金)、「平成30年春の全国交通安全運動」の一環で、自民党の交通安全議連のメンバーが、JR新橋駅前で街頭運動を行いました。私も、交通安全議連会長の河村建夫衆議院議員や松山政司国務大臣をはじめ参加された衆参国会議員の先生方とともにビラ配りを行いました。

4月14日(土)、1月26日にご逝去された野中廣務先生のお別れの会が京都市のホテルで開催されました。安倍晋三総理や二階俊博自民党幹事長をはじめ、各界から3000人を超える方々が参列されました。私も近畿地方整備局勤務の折などに野中先生には同じ丹波の出身として大変お世話になりました。心から哀悼の意を表し、慎んで献花をさせていただきました。

その他、所有者不明土地等に関する特命委員会、内政国家ビジョン策定プロジェクト、外交国家ビジョン策定プロジェクト・朝鮮半島問題プロジェクトチーム、日本の未来を考える勉強会、女性エンパワーメントプロジェクトチーム等の会合に出席いたしました。

また、吉田博美参議院幹事長をはじめ大沼みずほ参議院議員、盛山正仁衆議院議員のパーティに出席し、立礼にも参加させていただきました。

【都内の催し】

4月16日(月)、かつて長良川河口堰建設事業にともに取り組み、平成2年のいわゆる「白パン」のとりまとめなどに携わった有志が集まり、「長良川を語る会」を開催いたしました。近藤徹元建設省技監をはじめ当時の関係者にご出席をいただき、大変だった当時の昔話に花を咲かせました。

【地方の催し】

4月2日(月)、急逝された清水裕大洲市長のお通夜が、愛媛県大洲市で執り行われ参列させていただきました。清水さんとは同学年で、同じ建設省・国土交通省の河川分野の技術屋として長らく一緒に仕事をしてまいりました。突然の訃報に大変驚きましたし、まだまだこれからご活躍いただけるものと思っておりましたので、とても残念です。心からご冥福をお祈り申し上げます。

4月9日(月)~10日(火)、沖縄市長選挙の応援のため沖縄県に伺いました。
まず、沖縄市の沖縄県トラック協会中部支部に、太田房江参議院議員とともに伺い、沖縄県トラック事業政治連盟の新垣会長、桑江支部長をはじめ中部支部の皆さんにご挨拶をさせていただきました。
続いて、桑江朝千夫現市長の後援会事務所に伺い、集まっていただいた沖縄県建設業協会の仲本副会長、手登根支部長をはじめ中部支部の皆さんに国政報告をかねてご挨拶をさせていただきました。
その後、那覇市に移動し、沖縄県トラック協会の佐次田会長にご挨拶をさせていただきました。夕方には、沖縄県建設業協会の下地会長をはじめ幹部の皆さんと意見交換をさせていただきました。皆さん、ありがとうございました。

4月14日(土)、冒頭でご紹介したとおり大阪府堺市に伺い、大学の同期で1月に就任されました佐藤副市長にご案内いただき、都市再生の現場を視察させていただきました。
まず、市役所に伺い、竹山堺市長と意見交換したあと、市役所の高層階から世界遺産登録を目指している仁徳天皇陵や建設中のフェニーチェ劇場など市内を一望しました。
その後、堺環濠都市北部地区に伺い、商店街の空き店舗の再生を見させていただきました。続いて、文化財として保存されている築400年の山口家住宅、刀や包丁などの打ち刃物を旧来の方法で製造している水野鍛錬所、故清水裕市長の愛媛県大洲市とゆかりのある鉄砲鍛冶屋敷などを拝見しました。寂れた商店街の再生のため、手作りで空き店舗の再生を行っているクリエーターや、古い町家を引き継ぎ日本刀や包丁など「打ち刃物」の鍛造を行っている若手刀匠にもお会いしましたが、感激しました。
最後に、高速道路の大和川左岸線と一体施工している大和川のスーパー堤防を見させていただきました。スーパー堤防は一時凍結の動きがあり、どうなることかと心配していましたが、順調に進んでいるようで安心しました。

4月15日(日)、和歌山市に伺い、和歌山市の鈴木都市建設局長にご案内いただき、都市再生の現場を視察させていただきました。
まずは、廃校を活用した教育施設をはじめとする公的施設の再編を見せていただきましたが、小中一貫校の新規開校や、医療系大学の新設など複数のプロジェクトが行われており、かつては学年で10クラスもあったマンモス校が1クラスまで減少しているような極端な人口減少下では、効果は大きいと考えられました。
引き続き、空き店舗や空き屋、中古住宅を、ゲストハウスやシェアハウスに転用し、カフェやバー、レストランに衣替えして成果を上げている現場も見させていただきました。「リノベーションスクール」という遊休不動産の再生とまちづくりの担い手の育成を行う場を通じて生まれたこれらの施設に、大いに魅力を感じました。

堺市や和歌山市で都市再生の取り組みを行っているオーナーにもそれぞれお会いしましたが、皆さん共通して言えるのは、若くてエネルギッシュで、その一方で冷静な起業家という魅力的なイメージでした。ぜひとも、彼らの取り組みを中心に、今後都市再生の動きが結実していくように期待したいと思います。

その後、和歌山県串本町に伺い、「国道42号すさみ串本道路起工式典」に、二階俊博自民党幹事長をはじめとする皆さんとともに出席し祝辞を述べさせていただくとともに、鍬入れ、恒例の餅まきをさせていただきました。紀伊半島一周道路が、しっかりネットワーク化していくためにも大事なプロジェクトであり、早期完成をお願いします。

【建設分野のトピックス】

日刊建設工業新聞社から「建設業で本当にあった59話の心温まる物語」が発刊されました。建設業界で働く「市井(しせい)の人々」がつづったエピソードを集めた冊子で、上司や仲間への感謝、感動話、失敗談など59話が綴られています。
同社の岩本英司さんが手掛けており、「人知れず建設産業で頑張っている人たちに光を当てたい」という私の想いを汲んで取り組んだものと聞いています。
ぜひとも多くの皆さんにお読みいただき、建設業の魅力をご理解いただきたいと思います。定価は500円(税抜き)です。よろしくお願いいたします。

皆さん、引き続きご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。