足立としゆき夢だより【第169号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

山形から、一足早く春の訪れを知らせる「啓翁桜」が届きました。淡いピンク色の美しい花がたくさん咲き始めており、こういう状況下ではありますが心豊かな気分になります。心から感謝を申し上げます。

さて、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が再度発出されて3週間、徐々にではありますが新規感染者が減少する兆しが見え始めてきました。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

ご承知の通り、待望の令和2年度第3次補正予算が、1月28日(木)、参議院本会議で賛成多数で可決され、成立しました。衆議院でGo To トラベルについて削除が求められるなど編成替えを求める動議が提出されましたが、政府提案通り可決成立させることができました。ご支援、ありがとうございました。

この補正予算は、「新型コロナウイルス感染症の拡大防止策」、「ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現」、「防災・減災、国土強靭化の推進など安全・安心の確保」の3本柱で構成され、一般会計の総額は19兆1,761億円(地方交付税交付金等を除く)です。
皆さんの期待を集めてきた「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」については1兆9,656億円(事業費3兆541億円)、そのうち公共事業について1兆6,500億円(事業費2兆3,973億円)となっており、この分が「5か年加速化対策」の初年度である令和3年度の予算に充てられることとなります。
なお、令和4年度以降の4年間については今回の予算の外の議論となりますが、「5か年加速化対策」として毎年国費ベースで1.4兆円程度が確保されると見込まれます。この分が当初予算で確保されるのか、補正予算が充てられるのかについては、現時点では未定で、令和4年度概算要求の議論の中で決定していくことになると考えられます。我々としては当初予算で確保されることが望ましいと考えており、そのような方向となるよう働きかけていきたいと考えています。

補正予算の具体的内容としては、『激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策』として国費1兆5,400億円(事業費2兆3,785億円)が確保されており、そのうち「人命・財産の被害を防止・最小化するための対策」として、気候変動を見据えた流域治水対策の推進、南海トラフ巨大地震等を見据えた密集市街地対策などを実施することとしています。
また、「交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策」として、災害に強い国土幹線道路ネットワークの機能強化対策、道路インフラの局所的な防災・減災対策、緊急輸送道路における無電柱化の推進、水道施設の耐災害性強化などを実施することとしています。
なお、これらの予算の中には、都道府県や市町村など地方公共団体が実施主体の国土交通省の社会資本整備総合交付金と防災・安全交付金が国費4,925億円含まれており、防災・減災、国土強靱化に資する身近な事業に充当されますのでご期待ください。

一方、新たなメニューとして『予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策の加速』として国費3,984億円(事業費6,480億円)が確保されており、河川・ダム・道路・港湾等の重要インフラに係る老朽化対策などを実施することとしています。 

その他、『国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進』として国費272億円(事業費277億円)を確保し、河川・道路・港湾等におけるデジタル化の推進、無人化施工技術の安全性・生産性向上対策などを実施することとしています。

なお、令和2年度第3次補正予算は令和3年度当初予算とセットで、15ヶ月予算として執行されます。いずれにしても、心配されていた「防災・減災、国土強靱化」の予算が確保されたのは、大きな成果と考えられます。

なお、重ねてのお願いですが、今後、防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策により公共事業予算が拡大していくと、厳しい工期や採算性の低い事業が敬遠され、不調・不落発生の原因ともなりかねません。
発注者の皆さんには、適正な予定価格、適正な工期の設定に努めるとともに、発注ロットの拡大、工事規模に応じた発注標準の見直し、JVの活用など、発注者側の工夫を都道府県や市町村レベルまで徹底していくことが必要ですので、よろしくお願いいたします。
また、受注者の皆さんにも、そうした発注者の取り組みをしっかり受け止め、経済対策の一環として実施するものであることも踏まえ、適切な執行にご協力いただくようにお願いいたします。

なお、29日(金)から衆議院で新型コロナウイルス感染症対策として新型インフルエンザ等対策特措法の改正の審議に入ることとしています。衆議院を通過すれば参議院の審議になりますので、早期成立に頑張っていきたいと考えています。

最近の動向は次のとおりです。

【国会の動き】

参議院では、1月27日(水)、28日(木)に予算委員会や本会議が開催され、令和2年度第3次補正予算が可決・成立されました。

【自民党の動き】

前回の夢だよりでもご紹介しましたが、国会では新型コロナウイルス感染対策の一環として、いわゆる「質問取り」や各省庁からのレクチャー等を対面方式で行うことを自粛し、電話やWEB(オンライン)で実施する取り組みが進んでいます。
その一環で、1月28日(木)、党本部の行政改革推進本部の役員会がWEBで行われました。
その際、行政改革について意見を求められましたので、「各省庁の人員削減や組織の縮小を前提とした従来型の議論は問題であり、頻発する災害への対応や新型コロナウイルスへの対応など、平時だけではなく危機対応も考え、それぞれの省庁がどういう役割を行うことが必要で、そのためにどれぐらいの規模が適正であるのか、しっかり議論する必要がある」と発言させていただきました。

その他、新型コロナウイルス感染症対策本部の会合、治水議連・下水道事業促進議連・砂防事業促進議連の合同総会、参議院の「不安に寄り添う政治のあり方勉強会」、参議院自民党の執行部会、国会対策委員会の全体会議や正副委員長会議、宏池会及び有隣会の定例会議などに、直接あるいはWEBで出席しました。

【その他の動き】

その他、特段の動きはありませんでした。