漆沢ダムに伺う

6月15日(土)、宮城県加美町で行われた「鳴瀬川ダム仮排水トンネル工事着手式」の出席に先立って、鳴瀬川総合開発工事事務所の斉藤副所長のご案内で、鳴瀬川ダムのダムサイトや改造を予定している既設の漆沢ダムに伺いました。
鳴瀬川ダムの建設と既設の漆沢ダムの再開発からなる鳴瀬川総合開発事業は、河道整備等とあいまって、戦後最大規模のカスリン台風時の洪水に対し気候変動の影響を考慮した規模の洪水による被害を防ぐとともに、鳴瀬川沿川の農業用水の確保、発電を目的としており、洪水や渇水に悩まされてきた当地域の大きな期待を担う事業です。
その一翼を担う鳴瀬川ダムは、宮城県が計画していた筒砂子ダムを規模を大きくして国により事業を継続することとなったもので、今回の仮排水トンネル工事の着手によって、その完成に向け大きく近づいたといえます。
漆沢ダムは、宮城県により昭和56年に建設された多目的ダムですが、再開発により左岸側に洪水吐きトンネルを新設し、治水専用の流水型ダムとするものです。
鳴瀬川総合開発事業は、私が国土交通省の水管理・国土保全局長の平成25年当時、ダム検証により事業の継続を決定した思い出深い事業です。