【熊本県緑川流域の石橋群③】

【熊本県緑川流域の石橋群③】
橋マニア・アダチです。
③通潤橋
日頃から水不足で困っていた対岸の高台に水を引くことを目的として、アーチ型の石橋の中に、岩をくり抜いて穴をあけた真四角の岩をつないで管路をつくり、逆サイフォンの原理で水を引く。同時に橋の上は人馬が通る、こういう考え方で水路橋を建設したのが「通潤橋」で、1854年に完成しています。
土砂による水路の目づまりを防ぐため、管路の左右に2ヵ所穴を開け、普段はそこに楔を打ちこんだ木栓をはめておき、水がいらなくなった秋に栓を抜き、管路の水を落とすと、水圧で中に溜まった土砂を流し出す、これが現在は観光客を集める「放水」です。
通潤橋は長さが76m、高さが20mで、国の重要文化財に指定されています。