足立としゆき夢だより【第162号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

このところ新型コロナウイルスの感染者数の拡大が続いています。第三波との指摘もあって今後の動向が心配されますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

11月19日(木)、蒲島熊本県知事が県議会の全員協議会で、「川辺川ダムについて、これまでの貯留型ダムから流水型のダムに変更して、緊急治水対策プロジェクトの一環として実施することを求める」と表明されました。
20日(金)には、蒲島知事が上京され、赤羽一嘉国土交通大臣と面会され「流水型のダムを含む流域治水対策をお願いしたい」と要請されました。赤羽大臣は「国としてもスピード感をもって、検討したい」と答えたと報道されています。
私は、川辺川ダムを前提とした河川整備基本方針を策定した平成19年当時の国土交通省の担当課長でしたので、知事が大きく方針転換されたことについては歓迎しますし、敬意を表します。いずれにしても、昨年の八ッ場ダムの教訓を踏まえ、一日も早いダムの完成をお願いしたいと思います。

11月24日(火)、東京で「足立としゆき国政セミナー」を開催しました。新型コロナウイルスに対して万全の対策を講じるため、ホテル内に4つの会場を準備するなどご不便をおかけしましたが、多くの皆様のご参加を頂きました。
セミナーは、オープニングとして最近注目の音楽ユニット「竜馬四重奏」の演奏で始まり、基調講演は私が所属している派閥「宏池会」会長の岸田文雄衆議院議員にお願いしました。先日総裁選にも出馬されましたので、たくさんの方々の関心を集めました。
私からは、「ウィズコロナ時代の新たな国土づくりに向けて」と題して、スライドも活用しながら国政報告をさせていただきました。
冒頭ご挨拶をいただきました後援会長の陣内孝雄元参議院議員、駆けつけていただきました大先輩の脇雅史元参議院議員、宏池会座長の林芳正参議院議員、政策勉強会「有隣会」代表世話人の遠藤利明衆議院議員、松山政司参議院議員、佐藤信秋参議院議員に心から感謝申し上げます。
なお、ご出席いただいた方々、セミナー券をご購入いただきましたが残念ながらご参加頂けなかった方々も含め、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

なお、最近の動向は次のとおりです。

【国会の動き】

10月26日(月)に第203回臨時国会が開会されました。5日(木)、6日(金)には、参議院予算委員会が開催され、菅内閣はじめての本格的な論戦が幕を開けました。

その他、本会議や災害対策特別委員会、差し替えで内閣委員会などに出席しました。なお、私が理事を務めております国土交通委員会と災害対策特別委員会の理事会が開催され出席をいたしました。

【自民党の動き】

令和3年度の予算編成に向けた動きが自民党内で活発化しています。

11月5日(木)に自民党と公明党の幹事長・国会対策委員長が会談し、防災・減災・国土強靭化を含め第3次補正の編成を政府に求めることで合意したと報じられました。特に国土強靭化については新たに5カ年の計画を策定し、補正予算から前倒しで事業を実施するよう求めるとされました。

9日(月)、調査・測量・設計分野の3団体が自民党の幹部に「防災・減災、国土強靭化3か年緊急対策」の拡充・大幅延長などの緊急要望を行いました。
要望先は、自民党の世耕弘成参議院幹事長、下村博文政調会長、佐藤勉総務会長、二階俊博幹事長で、要望いただいたのは建設コンサルタンツ協会の高野会長、全国測量設計業協会連合会の方波見会長、全国地質調査業協会連合会の成田会長でした。

10日(火)、自民党の国土強靱化推進本部が、二階俊博幹事長のご出席のもと衆参国会議員の先生方が多数参加され開催されました。
そこでは以下の2点について緊急の決議が行われました。
①国土強靭化施策について内容の拡充を図るとともに、5カ年計画として閣議決定すること
②TEC-FORCEや現場の組織・体制の充実・強化を図ること
私からは、これまでの3カ年緊急対策は防災面でとても効果が大きかったので、5カ年に延長し、予算規模も拡大して引き続き実施するよう意見を申し上げました。

こうした動きを受けて、菅総理大臣が10日午前の閣議で、追加の経済対策を盛り込んだ今年度の第3次補正予算案の編成を指示されました。この中には、国土強靭化を推進するための取り組みやデジタル化に向けた施策などが盛り込まれる見通しです。

11日(水)には、防災・減災、国土強靭化について、自民党・公明党が3カ年7兆円から、5カ年15兆円に拡充する方向で検討を進めているとの報道がありました。大変勇気づけられる内容ですが、頻発する大規模災害や、海外に比較して低水準の日本のインフラを考えると、できれば18〜20兆円ぐらいまで積み増していただきたいと考えています。

11日(水)の午後からは、自由民主党公共事業有志の会(衆議院から野田毅、竹下亘、山本有二の各議員、参議院から佐藤信秋、足立敏之の両議員がメンバー)が開催され、防災・減災、国土強靭化対策について、3カ年を5カ年とし、当初予算の通常分に上乗せする形で十分な公共事業予算の確保を図る旨の決議を行いました。

16日(月)、日本建設業連合会の山内会長、宮本副会長、押味副会長が、自民党本部で佐藤勉総務会長、下村博文政調会長、二階俊博幹事長のそれぞれに予算の要望をされました。佐藤信秋先生と私、日建連の山本事務総長、小池専務らが同席しました。
日建連からは、次の2項目を中心に予算の確保について熱く訴えられました
①防災・減災、国土強靭化の予算について、これまでの3カ年を5カ年に延長するとともに、別枠で必要・十分な予算を確保すること
②民間の建設投資の冷え込みを踏まえ、大型の令和2年度補正予算を確保すること

17日(火)、衆参の若手国会議員をメンバーとする「日本の未来を考える会」の一員として、加藤勝信官房長官に令和2年度第3次補正予算の編成、令和3年度当初予算編成における積極財政の継続の要望をいたしました。
私からは、民間投資の冷え込みが始まっており、補正予算や当初予算への積極的な財政出動、特に「防災・減災、国土強靭化予算」の5カ年への延伸と、老朽化対策や交通ネットワークの整備など対象事業の拡充をお願いしました。

18日(水)、衆議院の野田毅先生、竹下亘先生、山本有二先生、参議院の佐藤信秋先生とともに「自民党公共事業有志の会」として麻生太郎財務大臣に公共事業予算確保の申し入れを行いました。

また、治水議連、砂防議連としても衆参の国会議員の先生方と財務省の矢野主計局長への予算要望を行いました。

いずれにしても、防災・減災、国土強靭化対策について、新たに5カ年の計画とした上で、メニューも老朽化対策や交通ネットワークを加え拡充することとし、そのため少なくとも15兆円、できれば18~20兆円規模の予算をしっかり確保しなければならないと考えています。
コロナ禍の日本の景気回復のため、皆さんの願いがしっかり実るよう予算確保に引き続き頑張りますので、ご支援をよろしくお願いいたします。

なお、新型コロナウイルス感染症対策本部、新型コロナウイルス対応に当たる重点医療機関等の経営支援勉強会、国土交通部会、国土・建設関係団体との予算・税制に関する政策懇談会、法務部会と災害対策特別委員会の合同会議、行政改革推進本部の役員会、水の未来戦略特命委員会、所有者不明土地等に関する特別委員会役員会、新聞出版局役員会、治水議連・海岸議連・治水砂防議連・住宅対策推進議連などの会合、生コン議連の需要開拓小委員会、小松・白川道路建設促進参議院の会、参議院の執行部会、国会対策委員会全体会議、正副国会対策委員長会議、参議院政策審議会の勉強会、宏池会の定例会などに出席しました。

【都内の動き】

予算獲得に向けた各種大会が目白押しで、11月11日(水)に災害復旧促進全国大会、12日(木)に全国治水期成同盟会連合会の全国大会、19日(木)に全国治水砂防促進大会が開催され、それぞれ予算獲得に向けた決議が行われました。
また、17日(火)に東北治水事業に関する意見交換会が、19日(木)に中部直轄河川治水懇談会が開催され、予算の必要性を共有しました。
なお、7月の豪雨で激甚な被害を受けた熊本県の松岡人吉市長の全国治水期成同盟会連合会の全国大会での講演がとても印象的でした。

11月17日(火)、松岡人吉市長、松谷球磨村村長、川辺川ダムの建設予定地の木下五木村長など球磨川流域の市町村長さん方が、川辺川ダムの建設の要望書を持参して会館の私の事務所にお越しになりました。私もこのダムの復活に全力で頑張りますので、よろしくお願いいたします

【地方の動き】

11月4日(水)、埼玉県建設業協会の創立70周年記念式典で「ウィズコロナ時代の新たな国土づくりに向けて」と題して講演をさせていただきました。お招きいただいた伊田会長に心から感謝を申し上げます。

11月6日(金)、広島市で広島建設青年交流会の創立20周年の記念式典が、三密対策をしっかり講じた上で開催されました。
平成25年に国土交通省の技監として講演をさせていただいたご縁で、今回も出席して記念講演をさせていただく予定でしたが、国会対策委員会の緊急の打ち合わせで足止めとなり、出席が叶わなくなりました。急遽、WEBを使っての講演に切り替えさせていただき、何とか夜の会合には駆けつけてお詫びを申し上げましたが、広島建設青年交流会の皆さまには大変ご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。

11月10日(火)、仙台市で「社会資本整備の重要性に関するシンポジウム」が開催され、講演をさせていただきました。コロナ対策を十分にとりながらたくさんの方々にご参加をいただき、感激いたしました。
残念ながら国会の関係で、講演開始ギリギリに会場に到着して、講演後はただちに東京にとんぼ返りということになってしまい、主催の日本建設業連合会の宮本土木本部長及び東北経済連合会の阿部副会長には大変ご心配をおかけしました。心からお詫びを申し上げます。
また、同じくご講演をされた東北大学災害科学国際研究所の今村教授、内閣官房国土強靭化室の五道次長のお二人のお話を伺えず、その後のパネルディスカッションにも参加できず失礼をいたしました。
今回の講演では、短時間ではありましたが、災害が頻発する脆弱な日本、海外と比較して貧弱な日本のインフラ、必要な公共投資などのお話をさせていただくことができました。このような機会を作っていただいた日建連と東北経済連合会に改めて感謝を申し上げます。

11月13日(金)、大阪市で国土交通省や近畿地方整備局、大阪府、大阪市などのOBの皆さんにより国政報告会を開催していただきました。佐藤信秋先生の講演の後、私から「ウィズコロナ時代の新たな国土づくりに向けて」と題して講演をさせていただきました。三密対策をしっかり講じた会場やオンラインで熱心にお聴きいただいた皆さん、ありがとうございました。

11月13日(金)、高知県と愛媛県の県境にある地芳トンネルの開通から10周年を記念して、地元梼原町を含め当時の関係者によるオンライン座談会を開催しました。
国道440号の地芳トンネルは、四国カルストの石灰岩地帯を掘り抜くトンネルで、難工事が予想されたことから四国地方整備局が権限代行で、3kmのトンネルを約10年かけて完成しました。
私が局長として赴任した平成21年7月当時はB/Cの問題で工事が中断されており、業を煮やした地元の西川陽子さんの「鍬持って掘りに行く」との名言が残っています。
その後、工事を再開して平成22年11月13日に開通式を行いましたが、地元の皆さんが「命の道、ありがとう」との横断幕を掲げて沿道に出て喜んでおられた姿は一生忘れられません。

15日(日)、福井県池田町で近畿地方整備局が工事中の足羽川ダム本体工事の起工式に出席し、ご挨拶と鍬入れを行わせていただきました。
平成16年の福井豪雨では、福井市内で足羽川が決壊して大きな被害が出ましたし、近年の地球温暖化の進展で豪雨災害が激甚化・頻発化している状況下ですので、一日も早い完成が求められます。
式典には、衆議院の高木毅議員、稲田朋美議員、山本拓議員、参議院の山崎正昭議員、滝波宏文議員、福井県の杉本知事、地元池田町の杉本町長、国土交通省から井上水管理・国土保全局長、溝口近畿地方整備局長、桜井足羽川ダム工事事務所長、本体工事を担当する清水・大林JVから清水建設の井上社長、大林組の野平土木本部長など錚々たるメンバーが出席されました。
このダムは、ダム高96mの重力式コンクリートダムで、常時はダムの下部に開いている穴で水を流すいわゆる流水型ダムです。
すでに、本体の基礎掘削が始まっていますが、RCD工法による本格的なコンクリートの打設は来年秋頃からの見込みです。
なお、ダムを建設している部子川の隣の水海川の洪水をダムに貯め込むための導水トンネルも現在施工中でした。

18日(水)、川崎市で全国中小建設業協会の神奈川ブロックの意見交換会が開催され、その前の時間をお借りして国政報告をさせていただきました。土志田会長にはご配慮いただき、ありがとうございました。

20日(金)、仙台市で開催された宮城県建設業協会の常任理事との意見交換会に出席し、公共事業予算、とりわけ防災・減災、国土強靭化予算の5カ年への延長と、老朽化対策や交通ネットワークの整備を事業対象に加えるなどの拡充について要望をいただきました。

21日(土)、宮城県気仙沼市で三陸沿岸道路の小泉海岸IC〜本吉津谷ICの開通式が開催されました。ご地元の井上義久衆議院議員、和田政宗参議院議員、宮城県の佐野副知事、菅原気仙沼市長、佐藤南三陸町長、国土交通省の吉岡道路局長らとともに出席し、ご挨拶とテープカットを執り行わせていただきました。
この開通により、気仙沼の中心市街地と首都圏が直結され、水産加工品の輸送や観光面の振興が図られることになりました。大いに期待したいと思います。
あとは、気仙沼湾の横断橋の区間が今年度末に開通すれば、三陸沿岸道路の宮城県内分は、東日本大震災から10年という短期間に完成することになります。

22日(日)、高知県南東部の宿毛市で、四国地方整備局が建設してきた横瀬川ダムの竣工式が、赤羽一嘉国土交通大臣の出席のもと開催されました。ご地元の山本有二衆議院議員、中西哲参議院議員、岩城副知事、中平四万十市長、中平宿毛市長、丹羽四国地方整備局長らとともに、お祝いのご挨拶とくす玉開披を執り行わせていただきました。
このダムは、私が四国地方整備局長を務めていた当時、平成21年9月の政権交代に伴って一旦事業が中断された経緯があり、5〜6年回り道をしてしまいました。挨拶では、そのことについて当時の責任者としてお詫びを申し上げるとともに、激甚化する水害を踏まえ川辺川ダムや山鳥坂ダムなど、事前の防災対策を急ぐようお願いしました。