足立としゆき夢だより【第242号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

東京は、このところ少し冷え込んでまいりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

さて、参議院予算委員会の総括質疑が10月19日(水)から2日間行われました。私は、今国会から予算委員会の理事として、委員会の運営に少しではありますが、関わらせていただいています。
委員会においては、与党の先生方からは経済対策や価格高騰対策、外交防衛問題などについて質疑が行われましたが、野党の先生方からは国葬や統一教会の問題を中心に質疑が行われました。
私としては、現下の経済情勢を踏まえると、早急に政府に総合経済対策をとりまとめていただき、防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策の3年度目の予算の確保を中心とする令和4年度補正予算案の早期成立に努力していくことが大事だと考えておりますので、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

ところで、10月13日(木) 、台風15号により大きな被害が出た静岡市清水区の被災現場を、参議院災害対策特別委員会の三浦信祐委員長、自民党の大野泰正理事などのメンバーで視察しました。
最初に、静岡市の水道取水施設である清水区の二級河川興津川の承元寺取水口を視察しました。堤防の高さをはるかに上回る出水を記録したため、取水口には大量の土砂・流木が流れ込み、河川からの出水ができない状況が続き、その結果60,000人以上の市民に断水の影響が生じました。なお、視察の時点では、自衛隊の支援もあって水道は復旧していました。

次に、興津川に架かる市道1号線の清水橋が増水により流出してしまった箇所に伺いました。橋脚や橋桁がすべて流されたため下流側の河道内に応急仮設橋を設置して何とか通行を確保していました。しかしながら、今後、どのように仮設橋を設け、続いて本復旧をどのように行うのか、かなり技術的にも難しいため国土交通省の支援が不可欠と感じました。

次に、興津川上流部で土砂災害を生じている布沢地区を視察しました。激しい土砂流出により家屋が2棟被災しており、かなり深刻な被害が出ていました。なお、その渓流には治山ダムが設置されており、一定の効果は発揮してはいましたが、今後、砂防事業とも連携して抜本的な対策を講じる必要があると考えられました。

その後、静岡市役所に伺い、静岡県の出野副知事や静岡市の田辺市長など県市の幹部の皆さんと意見交換を行いました。
私からは、地球温暖化の影響で水害が激甚化しているため、壊れたものを直すだけの原形復旧では再び被災してしまうので、再度災害防止を目的とした改良復旧を行う必要があると意見を言わせていただきました。
さらに、今回の豪雨は昭和49年の七夕豪雨と同規模の雨ではありましたが、被害が激減していることについて田辺市長にお聞きしました。市長からは、昭和49年の豪雨を契機として市内を流れる巴川の総合治水対策事業が行われ、大谷川放水路や麻機遊水地などの整備が行われた結果、今回被害が最小化されたとのお話がありました。やはり、事前に防災対策を行えば被害は軽減できる、それを証明するお話だったと思います。

【災害被災地調査】

これまでに経験したことがないような勢力と言われた台風14号が日本列島を縦断し、広い範囲で水害・土砂災害が発生しました。これを受けて熊本県、宮崎県の被災現場を訪れました。

10月8日(土) 、熊本県南部の山江村にある熊本県建設業協会人吉支部でご地元の松村祥史参議院議員と合流し、味岡建設の味岡副社長、技研日本の堀川社長、丸昭建設の松村常務にご案内いただき、台風14号による出水で被災した球磨郡錦町の球磨川に架かる球磨大橋の現場に伺いました。
ここでは、球磨大橋の中央部の橋脚が河床洗掘により沈下し、橋梁の一部に段差を生じ、通行止めになっていました。
昭和30年代の橋梁で、橋脚の間隔がかなり狭く、今後の対策も考えると抜本的な改修が必要と考えられました。なお、対岸には木上小学校があり、児童も4km以上迂回して通学しているため通常より1時間以上多く通学にかかっているとのことで、一日も早い応急復旧も必要と考えられました。

次に、川辺川ダムの予定地の上流にあたる五木村の県道宮原五木線の法面崩落現場に伺いました。
現場は、土砂崩れで斜面上部から土砂が崩落してきており、被災直後には無人化施工で土砂撤去が行われたとのことで、現地は地元の建設業の皆さんのご尽力で何とか片側交互通行ができるようになっていました。なお、現場の復旧を担当している技研日本の堀川社長から具体的なお話を伺うことが出来ました。ありがとうございました。

その後、山江村の建設業協会人吉支部に戻り、奥山振興局土木部長、矢津田市房ダム管理事務所長から、台風14号の出水の際の球磨川上流にある市房ダムの放流の状況についてご説明をいただきました。
市房ダムは、洪水調節を主目的として建設省が昭和35年に完成し、管理は熊本県で行っている重力式コンクリートダムで、発電やかんがいもあわせて目的とする多目的ダムで、堤高78.5m、堤頂長258.5m、総貯水容量4020万m3のダムです。
今回の台風14号による出水に当たっては、通常の洪水調節容量1830万m3に加え、事前放流で約470万m3の容量を確保し、約2300万m3が貯留可能な状態で洪水調節を開始しています。結局、2時間程度でしたが緊急放流を余儀なくされましたが、洪水時最高水位まであと2cmのところまで貯水し、最大限有効活用されており、下流部の多良木水位観測所で約90cm、人吉水位観測所で約20cmの水位低下効果があったとのことで、大きな役割を果たしたと考えられます。
なお、説明をいただいたあと、国道219号を利用して市房ダムに伺い、現地の状況を確認させていただきました。

10月9日(日) 、宮崎県建設業協会の藤元会長、本部副会長にご同行いただき、宮崎県美郷町、諸塚村、椎葉村の被災地を調査しました。
まず、道の駅東郷で日高宮崎県議会議員、原口宮崎県県土整備部次長、古谷日向市建設部長、黒木建設業協会副会長、日向地区の北部産業開発の坂本社長、高山産業開発の高山社長、南郷開発の岩田社長等と合流し、美郷町の国道327号が耳川の出水により浸食され、歩道や護岸が損傷している状況を見させていただきました。

次に、山間部の諸塚村に伺い、耳川の山須原ダムを視察しました。このダムは、昭和7年に完成した九州電力の発電ダムですが、土砂流出が非常に多いため、「通砂運用」の機能を付加する目的で土砂吐きゲートを新設する改造工事を実施し、今年5月に完成したもので、今回の台風14号の出水時にも大きな効果を発揮したと考えられます。

次に、諸塚村柳原の県道諸塚高千穂線の道路崩壊箇所に伺いました。現地で西川諸塚村長、中田諸塚村議会議長、田原副議長、菊池諸塚村商工会長に合流いただき、ご案内いただきました。
現場は、かなりの高さまで崩壊が及んでいるため大型土のうを積み上げて応急工事が進められていました。地元の興洋開発が施工を担当しており、現場責任者の中本さんから、「明日までに応急工事を終わらせて、連休明けの火曜日から子供達の通学路でもあるので通行で出来るように作業を進めています」とのご説明をいただきました。なお、中本さんにはインタビューもさせていただき、「現場の声」として収録させていただきました。いずれHPに掲載いたしますので、ぜひご覧いただければと思います。
次に、諸塚村塚原の塚原ダム直下の国道327号の道路崩落箇所を視察しました。国道が50m程度崩落しており、施工時に使用された発泡スチロールの軽量盛土やアンカー等が露出しており、復旧には時間がかかりそうな様相でした。なお、被災の原因としては湧水や表面水によるものと考えられるとのことでした。

続いて、国道325号の諸塚村と椎葉村の間が通行止めのため、狭あいな村道を迂回して椎葉村に伺いました。
途中で黒木椎葉村長と地元の相生組の相生社長と合流し、現地のご案内をいただきました。
現場では、国道327号の約300mの区間で道路が2ヶ所崩落しており、抜本的な道路改良ルートの検討が進められておりました。しかし、抜本的な整備には時間がかかるので当面は生活道路としても重要な現道の応急復旧も必要と考えられました。

【国会の動き】

参議院予算委員会の総括質疑に19日(水)、20日(木)に出席しました。その他、予算委員会の理事会等に出席しました。

【自民党の動き】

10月12日(水) 、自民党の住宅土地・都市政策調査会に出席しました。住宅・建設分野における経済対策について関係団体等からヒアリングが行われました。

次に、海岸保全整備推進議員連盟に幹事長として出席し、令和4年度補正予算の確保と令和5年度予算の確保に向け取り組んでいくことを決議させていただきました。

続いて、治水議連の総会で幹事長として進行を担当させていただき、山本有二会長の挨拶に続いて、今年被災した自治体から山形県の後藤飯豊町長、新潟県の高橋村上市長、福井県の岩倉南越前町長、熊本県の中村八代市長、宮崎県の池田都城市長の5名の皆様から被災状況のご説明とご要望をいただき、続いて令和4年度補正予算の編成と、令和5年度予算の確保などについて決議を行いました。なお、その後、財務省に伺い坂本主計官に決議文の手交を行いました。

10月17日(月) 、参議院自民党の世耕弘成幹事長をはじめ幹事長室の幹部の皆さんが、野上浩太郎国会対策委員長をはじめ国会対策委員の皆さんに、予算委員会開会に向けて激励の差し入れをお持ちいただきました。私も国会対策副委員長として立ち会わせていただきました。ありがとうございました。

10月21日(金)、「公共事業有志の会」の山本有二衆議院議員、梶山弘志衆議院議員、小渕優子衆議院議員、金子恭之衆議院議員、佐藤信秋参議院議員とともに、鈴木俊一財務大臣に対して、令和4年度補正予算の大幅確保と令和5年度当初予算の確保について要望に伺いました。
私からは、今年の豪雨災害の際にも何とか壊滅的な被害にまでは至らなかったのは、近年実施してきた防災・減災、国土強靭化の大きな効果であり、全国の首長さん達からもその確保について強い要望があるので、前年並みの予算確保は必須とのお話をさせていただきました。

その他、参議院自民党の執行部会、国会対策委員会の全体会議及び正副委員長会議、与党技術士議員連盟の総会等に出席しました。

【都内の動き】

10月11日(火) 、全国建設産業団体連合会の岡野会長、千葉副会長、石津副会長、竹内副会長、西岡副会長をはじめ幹部の皆様に自民党本部に足を運んでいただき、佐藤信秋参議院議員にもご同行いただき、梶山幹事長代行、遠藤総務会長、二階国土強靱化推進本部長の代理として林地方創生実行統合本部長に、令和4年度補正予算の編成や国土強靱化予算の確保等の要望を行っていただきました。

続いて、党本部で開催された江戸川改修促進期成同盟会の懇談会に、石井準一参議院議員をはじめ沿川の衆参国会議員の先生方とともに出席し、戸倉ダムをはじめ上流ダム群の整備の必要性、防災・減災、国土強靭化の効果など治水対策推進に向けて意見を述べさせていただきました。

10月12日(水) 、中国治水期成同盟会連合会主催の「直轄河川の治水に関する意見交換会」に出席をさせていただき、会長の伊東倉敷市長のご挨拶に続いて各市町長から中国地方13水系の当面の課題についてご意見を伺いました。
私からは、令和4年度補正予算の大幅確保と防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策後も継続する必要性等について発言させていただきました。

続いて、日本建設業連合会の宮本会長、押味副会長、蓮輪副会長等幹部の皆様の斎藤国土交通大臣への令和4年度補正予算と国土強靱化予算の確保等の要望活動に、佐藤信秋参議院議員とともに同行いたしました。齋藤大臣からは、予算確保に向けて力強いご発言をいただきました。

10月18日(火)、九州中央自動車道建設促進大会及び中九州横断道路建設促進大会が開催され、蒲島熊本県知事や沿線自治体の首長さん、坂本哲志衆議院議員、金子恭之衆議院議員、松村祥史参議院議員、馬場成志参議院議員をはじめ熊本県選出の衆参国会議員の皆さんとともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。
当事務所の本田秘書が九州中央自動車道沿線の山都町の出身でもあり、その早期整備に向け、チーム熊本の一員として全力で頑張りますので、ご支援をよろしくお願いいたします。

続いて、全国建設業協同組合連合会(全建協連)の青柳会長の肝いりで、「建設業で働く女性のためのユニフォームデザインプロジェクト」として、東京モード学園の学生からデザインを募集し、モード学園の会場において公開審査会が開催されました。それに先立ち、若い皆さんに私からもご挨拶をさせていただきました。
建設業で活躍する女性が、快適で魅力的なデザインの作業服を着て現場で働けば、建設業の魅力アップに繋がるのではないかとの考えで企画されたもので、大いに期待したいと思います。

10月21日(金)、コンサルティングエンジニア連盟の会合に出席し、講演と意見交換をさせていただきました。
高野会長と建設コンサルタンツ協会の野崎会長はじめ幹部の皆さんには、こうした機会を設けていただき、ありがとうございました。なお、全国の2600名の会員の皆さんにも配信をしていただき、感謝を申し上げます。

【地方の動き】

10月7日(金) 、参議院本会議修了後に熊本県測量設計コンサルタンツ協会の50周年祝賀会に出席するため熊本に向かいましたが、羽田空港の天候不良のため滑走路が一本しか使えず熊本空港には約40分遅れで到着しました。このため残念ながら祝賀会に間に合いませんでしたが、藤本会長のご配慮で祝賀会後に岩松全測連会長、九州各県会長、熊本県測量設計コンサルタンツ協会役員の皆さんとの懇談会を開いていただきました。

10月14日(金) 、全国建設業協会の四国地域懇談会・意見交換会に、全建の奥村会長、主催地の愛媛県の井原会長、西岡顧問、香川県の森田会長、徳島県の西村会長、高知県の國藤会長はじめ各県幹部の皆様や、佐藤信秋参議院議員とともに出席し、意見交換をさせていただきました。なお、意見交換会の終了後、松山空港から 20:15発の飛行機で鹿児島空港に移動しました。

10月15日(土) 、鹿児島県建設業協会の安藤専務理事のご案内で、薩摩川内市で開催されました「大小路地区引堤事業及びかわまちづくり整備事業完成式典」に、ご地元の小里泰弘衆議院議員、塩田鹿児島県知事、藤巻九州地方整備局長、田中薩摩川内市長等とともに出席し、ご挨拶とくす玉開披をさせていただきました。
この事業は、平成18年の川内川の北薩豪雨災害を受け、薩摩川内市街部の治水安全度の向上を目的として着手され、引堤と合わせて都市計画道路の整備や肥薩鉄道橋梁の一部架替等を実施し、 引堤事業で拡大された河川敷をピクニックや地域イベント等の市民の憩いの場として利活用できる水辺空間として整備したものです。私は、本省の河川計画課長として川内川の河川整備基本方針を策定させていただいたご縁で式典に出席をさせていただきました。ご配慮ありがとうございました。
なお、式典には工事を担当されたご地元の建設業の皆さんも出席し、くす玉開披に参加されていました。九州地方整備局のとても暖かい対応に感謝いたします。

続いて、鹿児島県建設業協会の安藤専務理事にご案内いただき、「島原・天草・長島架橋構想及び九州西岸軸構想推進地方大会」に出席するため黒之瀬戸大橋でつながっている鹿児島県の長島町に伺いました。
大会が始まる前に、川添長島町長や林町議会議長、鹿児島県建設業協会出水支部の前支部長の鶴長さん、長島町建友会の皆様と意見交換をさせていただき、長崎・熊本・鹿児島3県架橋の必要性についてお話を伺わせていただきました。なお、長島町から約2km先の熊本県の天草が望める架橋予定地点にもご案内をいただきましたが、技術的には何ら問題がないように感じられました。

続いて、「島原・天草・長島架橋構想及び九州西岸軸構想推進地方大会」に出席し、北村誠吾衆議院議員、小里泰弘衆議院議員、塩田鹿児島県知事、倉富九州経済連合会長とともにご挨拶をさせていただきました。
また、ご当地の川添長島町長より大会決議案の提言があり満場一致で採択されました。大会終了後には、参加されていた長島町商工会女性部の皆さんからもご要望を伺うことができました。
なお、島原・天草・長島架橋は現在は構想路線ですが、住民の皆様の期待も大きく、また土木技術者としても期待のできる夢のある架橋計画であり、着実に進んで行くように私も取り組んでいきたいと考えています。

10月22日(土)、西日本技術士会の研究・業績発表年次大会が鳥取市で開催され、開会式に出席し森戸中国地方整備局長らとともにご挨拶をさせていただきました。コロナ禍で3年ぶりの開催とのことでしたが、前回も京都でご挨拶をさせていただいたことを思い出しました。
なお、大会に先立ち前日の大会での夕方、歓迎レセプションも行われました。
お声かけいただきました日本技術士会の大田中国本部長大学の研究室の後輩の佛原さん、ありがとうございました。

続いて、和歌山市で開催された和歌山県建設業協会の元副会長の仲修美さんの黄綬褒章受章祝賀会に、二階俊博衆議院議員、鶴保庸介参議院議員、下和歌山県副知事、冨安民浩県議、関係の市町長、和歌山県建設業協会の中井会長をはじめ幹部の皆様らとともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。
仲さんには、7月の参議院議員選挙の際にも大変お世話になりました。心から感謝を申し上げます。