足立としゆき夢だより【第254号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

東京では、満開の桜が見頃を迎え、復活した花見の宴を楽しんでおられる方々もたくさんおられるようですが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

さて3月28日(火)、総額約114兆円の令和5年度予算が参議院予算委員会で自民党・公明党などの賛成多数で可決され、続いて本会議に緊急上程され、記名投票により賛成多数で可決・成立することができました。

令和5年度予算では、『安全保障・外交』」について、国家安全保障戦略に基づく施設整備や防衛力整備計画のための資金として4年度予算の1.9倍となる約10.2兆円の防衛費を確保し、『こども政策』として新たに創設する「こども家庭庁」による総合的なこども・子育て政策に約1兆4600億円を確保することとともに、『地方・デジタル田園都市構想』の実現や『GX』(脱炭素型経済社会への移行)を重点項目として、『我が国が直面する内外の重要課題への対応』に道筋をつけ、未来を切り拓くことを目指しています。

一方、公共事業予算につきましては、令和4年度から26億円の増となり、総額で6兆600億円の予算規模となっています。なお、令和5年度予算とは別に、昨年12月2日に、防災・減災、国土強靭化5カ年加速化対策に約1兆2500億円、生産性の向上に約3500億円等を含む令和4年度第二次補正予算を成立させています。これらにより、令和5年度も令和4年度と同程度の公共事業予算を確保できることとなりましたので、これからは経済対策であることも勘案し、早期執行に努めていただきたいと思います。

また、同日の閣議で、令和4年度の「新型コロナウィルス感染症および原油価格・物価高騰対策予備費」について、新たに、「物価高克服に向けた追加策」として約1兆4800億円、「新型コロナ対応」として約7400億円の合計約2.2兆円を使用することが閣議決定され、予算委員会の理事懇談会にも報告がありました。なお、前者にはプロパンガスを含む電力・ガス・食料品等の価格高騰への重点支援や、低所得の子育て世帯に対する特別給付金、輸入小麦の政府売り渡し価格の激変緩和措置などが、後者には都道府県が行う医療機関での病床確保や人材確保等の対策費用が盛り込まれており、令和5年度予算と合わせて、景気回復を支える施策になるものと期待しています。

今国会では、参議院の予算委員会の資料担当の理事として理事会協議事項の野党との調整などを担当させていただき、予算委員会の運営の一端を経験することができました。予算委員会の審議は、例年同様70時間に及びましたが、皆さんご承知の通り放送法の解釈に関し立憲民主党の小西洋之議員が公表した総務省の文書をめぐる質疑が行われ、特に、高市早苗大臣の「私が信用できないのであれば、もう質問しないでほしい」との発言で一時議事が紛糾しましたが、末松信介予算委員長の取りなしで高市大臣が発言を撤回したことで正常化し、再び審議が続くことになり安心しました。
なお、3月27日(月)には、総務省から放送法に関する文書について最終の報告書が提出されました。総務省の皆さんには、聞き取り調査や報告書のとりまとめに大変なご尽力をいただきました。これまでのご労苦に感謝を申し上げます。ありがとうございました。

その他、最近の動向は次の通りです。

【国会の動き】

3月15日(水)、本会議が開催され、国会に欠席を続けるガーシー議員が記名投票により賛成多数で除名となりました。

3月27日(月)、3月9日に89歳で亡くなられた元国土交通大臣の扇千景元参議院議長の葬儀・告別式が都内で執り行われました。それに先立ち、ご遺骨を乗せた車が国会議事堂正門を訪れ、私を含め多くの議員が別れを惜しみました。なお、扇先生には、私が建設に携わった宮ヶ瀬ダムの竣工式に建設大臣としてご出席をいただきした。心から感謝申し上げます。

その他、本会議や予算委員会の理事会、理事懇談会、国土交通委員会などに出席しました。

【自民党の動き】

3月22日(水)、自民党の治水議連の意見交換会が開催され、会長の山本有二衆議院議員や会長代理の遠藤利明衆議院議員をはじめたくさんの衆参国会議員の先生方、国土交通省水管理・国土保全局の岡村局長をはじめ幹部の皆さんが出席し、活発に意見交換をさせていただきました。

その他、参議院自民党の議員総会や執行部会、国会対策委員会の全体会議や正副委員長会議、宏池会例会、参議院宏池会の定例会などに出席しました。

【都内の動き】

全国測量設計業協会連合会の会長で航空測量などを専門とする(株)パスコの岩松顧問から、2月6日に発生したM7.8のトルコ・シリア大地震の被災地の衛星写真を提供していただきました。
衛星写真では、同一地点の地震前後の状況が比較できるようおまとめいただいており、ニュース映像ではうかがい知れない「建物の被害の広がり」や「地震に耐えた建物と完全に崩壊した建物が隣接している様子」そして「スタジアムや公園等が避難場所として活用されている様子」などを見てとることができました。岩松会長には貴重な衛星写真の提供、ありがとうございました。
現在、会館事務所に掲示していますので、ご来訪のおりにご覧いただければと思います。

球磨川が流れる熊本県人吉市で作陶する高場瑛心さんの「龍魚」。魅力的な赤に惹かれて二子玉川の高島屋で行われた展示会でゲットしました。
会館事務所に展示していますので、ぜひ一度ご覧ください

【地方の動き】

3月18日(土)、羽田空港から鳥取空港を経由して、兵庫県北部の香美町香住を訪れ、統一地方選を控えた橘秀太郎県議の後援会事務所開きに伺いました。
事務所には、兵庫県建設業協会浜坂支部の伊藤支部長はじめ会員の皆様、兵庫県測量設計業協会の朝倉前会長などたくさんの方々にお集まりをいただき、若さ溢れる橘県議に私から激励のご挨拶をさせていただきました。

次に、豊岡市で開催された統一地方選を控えた兵庫県県議の「かどま雄司を励ます会」に出席し、関貫豊岡市長、加田裕之参議院議員、小西県議会議長などの皆さんとともに、激励のご挨拶をさせていただきました。
残念ながら谷公一国務大臣は、ドイツの内務大臣との面談のため出席が叶わずビデオメッセージでの参加でした。
なお、建設産業界からは、但馬地域建設産業振興会の川嶋会長、建設業協会豊岡支部の中川支部長はじめたくさんご出席で、会場は満席でした。
鳥取空港から豊岡市まで同行いただきました太田さんにお世話になりました。ありがとうございました。

次に、JRで姫路市に移動し、統一地方選を控えている清元ひでやす市長の後援会事務所に激励のご挨拶に伺いました。
事務所では野瀬全国測量設計政治連盟会長、関本姫路建設産業関連団体協議会相談役に合流いただき、清元市長ご夫妻に激励のご挨拶をさせていただきました。

続いて、姫路建設会館で姫路建設産業関連団体協議会との意見交換会を開催いただき、野瀬顧問、関本相談役、三木建設業協会姫路支部長、鷲尾建築士事務所協会姫路支部長、所測量設計業協会姫路支部長、東全国クレーン建設業協会兵庫支部長、村上姫路市管工事業協同組合専務をはじめとする皆様にお集まりをいただき、私の国政報告と統一地方選を控えている水田裕一郎県議からの県政報告を踏まえ、意見交換をさせていただきました。
姫路駅からご同行いただきました関本慶次郎さん、ありがとうございました。

この日は、朝から羽田空港から鳥取空港へ、鳥取空港から香美町を経由して豊岡市へ、豊岡市から姫路市へ、姫路市から九州新幹線の新鳥栖経由で西九州新幹線かもめで諫早市へと、約1550㎞の大移動となりました。

3月19日(日)、諫早市で開催された「本明川ダム建設事業県道付替道路開通式」に、大石長崎県知事、大久保諫早市長、ご地元の加藤竜祥衆議院議員、古賀友一郎参議院議員、山本啓介参議院議員、藤巻国土交通省九州地方整備局長とともに出席し、お祝いのご挨拶をさせていただきました。その後、開通する道路に移動し、テープカットを執り行わせていただき、開通した付け替え県道の「通り初め」も行わせていただきました。
この県道の付替えが進んだことにより、本明川ダムの本体建設に大きな一歩を踏み出したと思います。
なお、本明川ダムは、洪水調節と渇水時の河川流量の確保を目的とする台形CSGダムで、堤高は約60m、総貯水容量約620万m3の直轄ダムにしては比較的小規模なダムです。
このダムが実施計画調査に着手した平成2年には、私は本省の河川局開発課長補佐として直接事業を担当し、民主党政権時のダム検証の際には担当局長として事業継続を決定した思い出深いダムです。
式典には、大変お世話になりました中村前知事、金子元知事に加え、根〆長崎県建設業協会長、中嶋諫早支部長、安部長崎県測量設計コンサルタンツ協会長や事業に携わられた建設産業界の皆様もたくさん出席され、金井長崎河川国道事務所長の工事報告の際にご紹介がありました。このような業界の皆さんと一体となった取り組みは、事業を支える建設産業界の皆様を評価する大変大切な取り組みで、受発注者一体の素晴らしい開通式となりました。
なお、根〆長崎県建設業協会長には終日ご同行いただき、長崎空港までお送りいただきました。ありがとうございました。

3月21日(火)、羽田空港から伊丹空港・但馬空港を経由して、朝来市生野町で開催された「能見勇八郎氏旭日双光章受賞記念祝賀会」に藤岡朝来市長、多次前市長、井上元市長等とともに出席し、お祝いのご挨拶をさせていただきました。
能見勇八郎さんは私の母方の親戚で、京都大学の大先輩でもあり、教師として長年教育に携われたのち、ふるさと生野町に戻られ生野町議会議員に立候補され当選し、その後、合併後の朝来市議会議員として議長等を歴任されるなど大きなご功績を残され、今回のご受賞となりました。このご受賞は身内としても大変、誇らしく思っています。

次に、京都府福知山市で開催された「米田洋一氏の黄綬褒章受章を祝う会」に、本田太郎衆議院議員、大橋福知山市長等とともに出席し、お祝いのご挨拶をさせていただきました。福知山市には私の実家があり、米田さんには私が7年前に参議院議員選挙に挑んだ時から京都府建設業協会福知山支部長として大変お世話になりました。会場には京都府建設業協会の小﨑会長はじめ北部協会の各会長や会員の皆様もご出席でした。米田さんには、これからも建設産業界のリーダーとして、益々のご活躍をお願いしたいと思います。

次に、綾部市の四方源太郎京都府議会議員の後援会事務所に統一地方選の激励に伺いました。後援会事務所には、綾部市議会の種清議長、安藤前議長はじめ市議の皆様、京都府建設業協会綾部支部の吉田支部長、青松前支部長はじめ会員の皆様にお集まりをいただき、国政報告と意見交換をさせていただきました。

続いて、京都府南部の宇治市に伺い、宇治市議会議長の「堀明人君を励ます会」に出席し、府連会長の西田昌司参議院議員、二之湯智前参議院議員、松村宇治市長、とともに激励のご挨拶をさせていただきました。玉井建設業協会宇治支部長にはご同行いただきありがとうございました。

3月25日(土)、滋賀県甲賀市で国土交通省が建設中の大戸川ダムの「付替県道 大津信楽線完成式」に三日月滋賀県知事、ご地元の大岡敏孝衆議院議員、武村展英衆議院議員、小寺裕雄衆議院議員、こやり隆史参議院議員をはじめ衆参国会議員の先生方、関係自治体の佐藤大津市長、竹村栗東市長、岩永甲賀市長、渡辺近畿地方整備局長等とともに出席し、お祝いのご挨拶をさせていただくとともに、テープカットと「通り初め」のパレードを行わせていただきました。
今回、開通した「大津信楽線」は、現道がダム湖に水没するため山側にルートを移設するもので、現道が狭隘なため早期開通が望まれていましたが、平成21年にダム計画そのものが凍結され、付替道路の工事もストップとなり、平成11年の着工から24年目でようやく開通を迎えることとなりました。今回の完成によって、落石等による通行止めや離合困難箇所も解消され、地域の安全・安心を支える重要な道路となります。
式典には、各地区の地権者始めダム対策委員会の皆様、道路建設に携わった戸田建設はじめ70社以上の建設業の皆様、滋賀県建設業協会、近畿建設協会、近畿会等の皆様も出席されていました。
また、この地域の上田上小学校の児童、黄瀬子供会の子供たちも出席し、万歳三唱やテープカットにも参加し、地域上げて待ち望んだ今回の開通を祝っていただきました。
ところで、大戸川ダムは、当初の多目的ダムから流水型ダムに変更された洪水調節専用のダムで、高さ約67.5m、堤頂長約200m、総貯水容量約2210万m3の重力式コンクリートダムです。私は建設省・国土交通省で長年ダム事業を担当し、淀川の河川整備基本方針の策定や大戸川ダム建設事業にも関わってまいりました。今回の開通は、大戸川ダム本体建設工事に向けて、大きな一歩を踏み出したものと考えており、誠に感慨深いものがありました。
なお、現地には滋賀県建設業協会の高坂専務理事と小島事務局次長にご同行いただきました。ありがとうございました。

3月26日(日)、水資源機構が三重県伊賀市で建設中の川上ダムの「事業完了式」が開催され、ダム事業により移転を余儀なくされた地権者の皆さんをはじめ、一見三重県知事、川崎ひでと衆議院議員、中川正春衆議院議員、吉川ゆうみ参議院議員、山本佐知子参議院議員、水資源機構の金尾理事長、国土交通省の岡村水管理・国土保全局長、ご地元の岡本伊賀市長、渡邊近畿地方整備局長らとともに出席し、お祝いのご挨拶をさせていただくとともに、万歳三唱に参加させていただきました。
なお、本体工事に携わった大林組・佐藤工業・日本国土開発のJVを代表して、大林組の蓮輪社長からもお礼のご挨拶がありました。本体工事には地元の方々にもご協力いただきましたので、施工者から後挨拶いただくことも大事なことだと思います。
川上ダムは、洪水調節や利水、既設ダム(高山ダム、青蓮寺ダム、布目ダム及び比奈知ダム)の堆砂除去のための代替補給用の容量確保を目的とした多目的ダムで、高さ84m、堤頂長334m、総貯水容量約3100万m3の重力式コンクリートダムです。
このダムは、私が本省のダム建設担当の河川局開発課の係員であった昭和56年に事業に着手し、開発課の課長補佐の平成4年に事業実施方針の指示を行い、近畿地方整備局が発表した「5ダムの方針」には企画部長として携わり、河川計画課長の平成19年に河川整備基本方針の策定を行い、民主党政権によるダム検証には担当の水管理・国土保全局長や技監として携わり、退官直後に検証の結果「継続」を決定することができるなど、とてもご縁の深いダムです。したがいまして、今回の事業完了は私にとりましても大変感慨深いものでありました。皆さん、本当にありがとうございました。
なお、現地には水資源機構ダム事業部の足達部長にご同行いただきました。感謝申し上げます。

【建設分野のトピックス】

3月17日(金)、国土交通省から地方公共団体への道路除雪費の支援(約394億円)が決定されました。2月21日の追加分(約120億円)と合わせると、道路除雪費は約514億円となり、北海道に約26%の132億円、東北6県に約37%の153億円が配分されたほか、昨年12月中旬に広範囲での道路の通行止め等が発生した新潟県に約15%の78億円が配分されました。このほか、3月22日(水)には総務省から除排雪経費(約654億円)や災害関連経費(約571億円)を含む令和4年度特別交付税交付額が決定・配分されており、詳細は次の通りです。
 ○国土交通省
 地方公共団体の道路除雪費の支援を実施 ~今冬の道路除雪費用を追加配分~
3月17日  https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001594666.pdf
 (2月21日  https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001588318.pdf )
 ○総務省 令和4年度特別交付税交付額の決定
  3月22日  https://www.soumu.go.jp/main_content/000869990.pdf

3月30日(木)、「公共建築工事共通費積算基準」の改定が行われます。今回の改定は平成28年12月に一般管理費率等が改定されて以来の経費率等の見直しとなり、平成23年以来約10年ぶりに、共通仮設費率、現場管理費率が見直されることとなりました。これまでと同様に、国発注工事だけでなく都道府県等が発注する営繕工事に順次適用され、建築工事以外の電気設備、機械設備などの工事価格が見直されていくこととなりますので、ご期待ください。
 なお、詳細については、後日、国土交通省のホームページでご確認ください。