足立としゆき夢だより【第264号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

令和5年7月9日から10日にかけて、活発化した梅雨前線の影響により、九州北部で線状降水帯がたびたび発生し、土砂災害などにより甚大な被害が発生しました。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されたすべての皆様にお見舞いを申し上げます。
建設産業分野の皆様には、被災地の対応にご尽力をいただいており感謝を申し上げます。引き続き、安全に十分ご留意いただいた上で、行政の皆さんと協力して水害・土砂災害対応にご尽力いただきますようお願い申し上げます。

九州北部での豪雨以降も、秋田県や富山県など各地で観測史上1位の大雨を観測するような豪雨による災害が発生しており、こうした状況を受けて、国会閉会中ではありますが、7月20日(木)、参議院災害対策特別委員会の理事懇談会が開催され、内閣府や国土交通省など関係省庁から災害の状況について報告が行われた後、質疑応答が行われました。
私からは、
① 福岡県朝倉市の赤谷川では、平成29年の九州北部豪雨を受けて、再度災害防止を図るため直轄の権限代行で九州地方整備局が整備を行ってきた結果、今回の豪雨でも大きな被害を生じなかったと考えられること
② 福岡県久留米市の田主丸地区や佐賀県唐津市の浜玉地区などの土砂災害はかなり面的にも被害が大きく、多数の家屋が被災している状況であり、国による技術支援や財政支援が必要と考えられること
③ 秋田県の水害については、雄物川流域では下流部の浸水被害が甚大であること、一方、中流部や上流部では、平成29年の出水後に激甚災害対策特別緊急事業などで整備した効果や、その際にも効果を発揮した私が建設に従事した上流の玉川ダムが大きな効果を発揮していること
など、発言させていただきました。
秋田県には、今後災害調査で現地に入らせていただき、状況をしっかり確認したいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

【被災地調査報告】

7月15日(土)、熊本県人吉市から移動して久留米市に伺い、土木会館で福岡県土木組合連合会の高木支部長や福岡県建設業協会の大石常任理事をはじめとする皆さんから今回の被害状況をご説明いただきました。

続いて、土石流が発生した久留米市田主丸町竹野の三明寺地区に伺いました。
現地では、土石流が扇状地状に広がり、住宅7棟が被災し、そのうち1名がお亡くなりになられたとのことでした。現地で見た甚大な被害に、国による技術的支援や財政支援の必要性を強く感じました。
現場では、地元の郷原組の郷原社長はじめ地域の建設業の皆様が、土砂の撤去や道路啓開など復旧作業にあたっていただいていました。過酷な暑さの中、懸命に頑張っておられる姿に頭が下がる思いでした。

続いて、平成29年7月の九州北部豪雨で甚大な被害を受けた福岡県の朝倉市の赤谷川や乙石川を視察し、全国初の直轄権限代行事業として6月4日に完成したばかりの河道や砂防堰堤などがしっかり効果を発揮したことを確認させていただきました。
特に地域の皆さんからは、前回の九州北部豪雨以降に拡幅された河道により被害を抑えることができたと大きな評価をいただいているとのことでした。直轄の権限代行の効果を痛感しました。

続いて、東峰村に移動し、まず役場の宝珠山庁舎で眞田村長、澁谷前村長などから被災状況について説明をいただきました。
引き続いて被災現場に移動し、「つづみの里」周辺で土砂災害が発生し、村民の貴重な買い物の場だった「とうほう百貨店」の建物が全壊している状況を見させていただきました。
また、国道211号などの幹線道路が洗掘などにより被災し、通行止めを余儀なくされている箇所も多数見させていただき、山間部の道路をより強靭なものとして孤立集落を生まないような整備をあらかじめしておくことの重要性を痛感しました。

その後、福岡県の朝倉ICから高速に乗り、佐賀県の小城PAで佐賀県建設業協会の山崎専務理事と合流しました。久留米駅から被災現場を経由して小城PAまでご案内いただきました国土交通省OB の後藤さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

続いて、山崎専務理事の案内で唐津市浜玉町平原の今坂地区の土石流の被災現場に伺いました。現地では、佐賀県建設業協会唐津支部の岩本支部長をはじめ建設業の皆さんや、今坂区長の筒井さん、消防団長の太田さん、佐賀県県土整備部の皆さんにご案内いただき、被災地を見させていただきました。
現地では住民3人が亡くなられましたが、土砂崩れが起きた山は大きくえぐられるように削られ、住宅の周辺には山から流れてきた巨大な岩塊や流木が散乱しており、厳しい状況でした。

現場では、激甚災害の指定や復旧に必要な経費の財政支援、災害査定の早期着手などを要請されました。また、国土強靱化予算の整備効果が発揮されている地区も数多くあり、引き続き国土強靱化予算の確保の必要性を実感しました。

【国会の動き】

7月20日(木)、参議院災害対策特別委員会の理事懇談会に出席し、内閣府や国土交通省など関係省庁から災害報告を受けるとともに、質疑応答を行わせていただきましました。

【自民党の動き】

7月13日(木)、自由民主党・測量設計議員連盟の会長の田中和德衆議院議員や事務局長の藤川政人参議院議員、上月良祐参議院議員,朝日健太郎参議院議員、清水真人参議院議員らとともに、名古屋市内の国土交通省中部地方整備局中部技術事務所の中部インフラDXセンターに国土交通省のDXの検討状況をご説明いただくため伺いました。野瀬全国測量設計政治連盟会長、岩松全国測量設計業協会連合会長等も同行されました。
同センターでは、佐藤中部地方整備局長や八尾企画部長等から国土交通省のDX施策取組についてご説明いただき、続いて、野々村技術事務所長や加納新丸山ダム工事事務所長からDXを駆使して工事施工やダム建設を行っている状況を、現場と映像で繋ぎご説明いただきました。
その後、VR映像により現場の疑似体験を行ったり、建設機械に搭載されたカメラ映像を見ながらリモコンを使って遠隔操作を体験させていただきました。
その後、意見交換会を行い、私からは議員連盟の業務領域拡大PTの事務局長の立場で、DX分野での測量設計業の新たな取組の可能性などについて意見交換させていただきました。
国土交通省との調整を行っていただきましたご地元の藤川政人事務所の皆さんに感謝を申し上げます。

7月19日(水)、自民党政務調査会の全体会議に出席しました。令和6年度当初予算要求に向けた政府の基本方針、すなわち概算要求基準について説明が行われ、国土交通部会長をはじめ各部会長や出席議員から活発な意見が述べられました。

その他、自民党の災害対策特別委員会、国土強靭化推進本部の会合などに出席しました。

【都内の動き】

7月12日(水)、兵庫県の服部副知事による国土交通省および財務省への要望活動に、谷公一防災担当大臣と同行し、国土交通省の丹羽道路局長、榊国土交通審議官、吉岡技監、財務省の寺岡主計局次長に、兵庫県のインフラ整備等に関する要望を行いました。

続いて、全国鐵構工業協会の創立50周年記念祝賀会に出席し、ご挨拶をさせていただくとともに、鏡開きに参加させていただきました。

続いて、京都大学の同級生10人との懇談会に出席し、意見交換をさせていただきました。

7月19日(火)、全国高速道路建設協議会第59回総会に出席し、多くの国会議員の皆さまと共にご挨拶をさせていただきました。また、総会に出席された市町村長の皆さまや議会の皆さまには、事務所にお立ち寄りいただき、改めてご要望を伺わせていただきました。

夕方、建設業協会の関東三県(埼玉県、千葉県、神奈川県)連絡協議会後の懇親会に、小川埼玉県会長、高橋千葉県会長、松尾神奈川県会長からご案内をいただき、佐藤信秋先生とともに出席してご挨拶をさせていただきました。

【地方の動き】

7月10日(月)、神奈川県戸塚区にある大成建設の技術センターに伺いました。これは、大成建設が取り組んでいる地球環境に対する取り組み、特にカーボンニュートラルに関わる取り組みについて教えて欲しいとお願いして、建設技術センターの見学と意見交換をセットしていただいたものです。
技術センターEFの丸屋副技術センター長にお出迎えいただき、黒河さんのご案内で施設内の研究室(ラボ)や実験室などをご案内いただき、大成建設グループの脱炭素社会・循環型社会・自然共生社会の実現に向けた取り組み等を見学させていただきました。
また、特に「大成建設の脱炭素への取り組み」を岩崎室長から、「CO₂排出をマイナスにする環境配慮型コンクリートについて」を大脇研究員から、ご説明いただき、意見交換をさせていただきました。
今後、建設産業全体でカーボンニュートラル等への取り組みへのニーズが高まっていくと考えますが、そのためには国の財政的な支援も必要と考えられ、そのことを検討することも大事だと考えます。引き続き、具体的な検討を行いたいと考えます。
なお、越智常務執行役員、下村土木営業本部営業部長にもご案内いただきました。感謝申し上げます。

7月14日(金)、建設省で河川局長、技監などを歴任された近藤徹さんと熊本県の球磨川・川辺川に伺いました。
近藤さんは、私が河川計画課長として球磨川の河川整備基本方針の策定を担当していた平成18年当時はすでに退官しておられましたが、社会資本整備審議会河川分科会河川基本方針検討小委員会の委員長をお勤めになっておられ、川辺川ダムの建設を前提とした球磨川の河川基本方針の取りまとめにご尽力されました。
まず最初に、鹿児島空港で国土交通省OB で川辺川ダム事業に携わって来られた森川さん、遠山さんにお迎えいただき、熊本県南部の人吉市に伺い、令和2年7月豪雨で河川の氾濫で甚大な被害を受けた人吉市中心街の九日町商店街、国土交通省八代工事事務所の人吉出張所、青井阿蘇神社等を視察しました。
その後、川辺川沿いを遡り、流水型ダムとして整備が進められている相良村の川辺川ダムサイト予定地で齋藤川辺川ダム砂防事務所長にご説明をいただきました。
続いて、ダム建設の移転先として五木村に整備された頭地代替地に伺い、頭地大橋や付替道路、道の駅等を視察させていただきました。
ご案内いただきました服部河川調査官、齋藤川辺川ダム砂防事務所長をはじめとする皆様に感謝を申し上げます。