台風13号 福島県いわき市、茨城県日立市・高萩市の被災状況調査-1

台風13号の影響で9月8日(金)〜9日(土)にかけて「線状降水帯」が発生し、大雨により大きな被害を受けた福島県いわき市、茨城県日立市・高萩市に、9月20日(水)、被災状況調査に伺いました。今回の被災で福島県で1名、茨城県で2名の方がお亡くなりになられたとのことで、お亡くなりになられた皆様のご冥福をお祈り申しあげますとともに、被害を受けられた全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
まず、今回の豪雨で1300戸あまりの住宅が床上浸水の被害を受けたいわき市に伺いました。湯本駅で福島県建設業協会いわき支部の佐藤支部長、渡辺副支部長、県本部の相澤専務理事、紺野次長に合流いただき、被災地周辺のいわき総合高等学校の駐車場で内田いわき市長から、9月8日に線状降水帯が発生し、時間雨量100mmの雨に見舞われ、いわき市全域に「警戒レベル5」の「緊急安全確保」を発令されるなど災害対応の状況等についてご説明をいただきました。市長からは、今回氾濫した宮川、新川等の中小河川の浸水被害の軽減に向け、国や県・市が緊密に連携して抜本的な対策を講じるよう要請がありました。私からは、市街地を流れる河川で通常の激甚災害対策緊急事業のような抜本的な改修が厳しい状況なので、流域治水の考え方で関係者が協力してあらゆる方策を講じる必要があり、しっかり県や国と連携するようお願いしました。
その後、福島県いわき建設事務所の吉田所長、国土交通省の原田磐城国道事務所長等にご案内いただき、宮川沿いの内郷宮町地区内の被害状況を調査しました。
続いて新川沿いの内郷内町から白水町地内の被害状況を調査しました。浸水被害からの復旧に、ボランティアの皆さんの力も借りながら、住民の皆様が懸命に頑張っておられました。
なお、今回、被災した国宝「白水阿弥陀堂」にも伺いましたが、近くを流れる新川が氾濫し周辺に水があふれたため、白水阿弥陀堂のお堂が床上20センチほど浸水し、また庭園内にも土砂が流れ込み漆喰の塀や管理事務所なども被災したとのことで、文化財の復旧に課題を感じました。
続いて湯本川の洪水対策としてあらかじめ整備されていた湯本川調整池に伺いました。今回の大雨で湯本川の水量が増え、越流堤を越えてこの池に川の水が流れ込み、湯本川の下流の被害の軽減に効果を発揮したとのことでした。