足立としゆき夢だより【第282号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

3月も後半になり、まもなく春分の日を迎えます。能登半島地震から2ヶ月半が過ぎましたが、避難者が約1万人近くおられ、多くの被災地でもまだまだ復旧が進んでいない状況にあり、珠洲市では断水の解消が未だ5%程度にとどまるなど厳しい状況が続いています。今後とも、財政的な手当を含め復旧・復興に向けた政府のさらなる対応が求められます。

さて、3月15日(金)に、能登半島地震で液状化等により被災した石川県の内灘町、かほく市に伺い被災状況を調査しました。1月31日、2月25~27日の被災地調査に続くものです。
小松空港に、石川県建設業協会の地中常務理事と西出参与にお迎えいただき、石川県内灘町の「道の駅 内灘サンセットパーク」で石川県建設業協会の平櫻会長、河北郡市土建協同組合の表代表理事、福居専務理事、岩本事務局長、内灘町建設業協会の狭間会長と合流し、被災状況のご説明をいただきました。
その後、河北潟干拓地を囲う堤防(総延長19km)が2m以上沈下した地点に伺いました。地震の揺れで基礎地盤が流動化して堤防が大きく沈下しているようで、応急復旧は行われていましたが、早期の本格復旧が必要と考えられました。
続いて、内灘町西荒屋地区からかほく市大崎地区にかけて砂丘と河北潟に挟まれた県道沿いを調査しました。地震により地盤が流動化しており、住宅や建物、神社等が地面にめり込んだり、傾いて被災しており、道路は波打ち電柱が倒れかかっている厳しい状況でした。
広範囲に被災している中で、今後どのようにこの地域の復旧復興を図るのか、難しい判断が求められると思います。

続いて、金沢港に伺い、石川県金沢港湾事務所の中出所長より戸水埠頭等の損傷状況についてご説明をいただきました。
耐震強化岸壁は何とか被害を免れ、ガントリークレーンは稼働していましたが、その他の岸壁は傾き、物揚げ場は液状化により沈下したり、大きな亀裂が入ったりして使用できない状態となっており、物流等への影響が懸念される状況でした。こうした大規模地震の発生を考えると、港湾の岸壁の耐震強化の重要性を改めて感じました。

続く、3月16日(土)に、待望の北陸新幹線の金沢―敦賀間(約125km)が開業しました。これで東京駅と福井駅間は乗り換えなしで最速2時間51分、敦賀駅間は最速3時間9分で結ばれることとなりました。
当日の午前中、福井市で開催された「しゅん功開業式・祝賀会及びハピラインふくい開業祝賀会」に出席させていただき、杉本知事、斉藤鉄夫国土交通大臣や地元の稲田朋美衆議院議員、高木毅衆議院議員、滝波宏文参議院議員や国土交通省関係者をはじめとする皆様とともにお祝いをさせていただきました。福井駅周辺はものすごい人の多さで、ごった返していました。

午後からは、新たに開業した新幹線で福井駅から加賀温泉駅に移動し、石川県加賀市の加賀温泉で開催された「しゅん功開業式・祝賀会及びIRいしかわ鉄道全線開業祝賀会」に出席しました。馳知事、斉藤鉄夫国土交通大臣や地元の岡田直樹参議院議員、宮本周司参議院議員、小森卓朗衆議院議員、佐々木紀衆議院議員をはじめ、元内閣総理大臣の森喜郎先生にもお越しいただき,皆様とともにお祝いをさせていただきました。加賀温泉駅周辺でも、様々なイベントが開催されており、大いに賑わっていました。
今後は、一日も早く京都、大阪まで開業できるよう、私も皆様とともに頑張って参りますので、ご支援をよろしくお願いいたします。

以下、最近の動向を報告します。

【国会の動き】

令和5年度も最終段階に来ており、令和6年度予算案の参議院での審議が本格化しています。私が委員長を拝命している参議院財政金融委員会でも、3月7日(木)に、鈴木俊一財務大臣の所信表明演説が行われ、3月8日(金)には、参議院本会議で所得税法案の趣旨説明と鈴木俊一財務大臣への質疑が行われました。

3月12日(火)も、参議院財政金融委員会が開かれ、4時間近くにわたり鈴木俊一財務大臣の所信表明演説に対する質疑が行われました。続いて、予算関連で今月中に成立させる必要のある日切れ法案の「所得税法案」の趣旨説明が行われ、これについては3月21日(木)以降に質疑が行われる見込みです。

その他、参議院本会議、参議院財政金融委員会の理事会、理事懇談会などに出席しました。

【自民党の動き】

3月4日(月)、「政治とカネの問題」を受けて、派閥の人材育成機能の受け皿として開催された、党中央政治大学院が主催する若手国会議員対象の「背骨勉強会」に出席し、齋藤健経済産業大臣からご講話をいただきました。

3月6日(水) 、自民党参議院政策審議会の勉強会に、日本建設業連合会の宮本会長、蓮輪副会長、山本事務総長等にご出席をいただき、働き方改革や2024年問題についてご説明をいただきました。私は財政金融委員会の理事懇談会が同じ時間で重なってしまったため始まる前にご挨拶をさせていただきました。

3月13日(水)、参議院の関口昌一議員会長、松山政司幹事長の呼びかけで4月28日投開票の衆議院島根第一区補欠選挙の打合会が茂木敏充自民党幹事長、小渕優子選対委員長、金子恭之組織運動本部長をお迎えし開催されました。なお、3月24日投開票の熊本県知事選挙についても応援の依頼がありました。

3月17日(日)、第91回自民党大会が都内で開催されました。
岸田総裁からは、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題に関して「多くの疑念を招き、深刻な政治不信を引き起こす結果となり党総裁として国民に心からおわびする」と陳謝の言葉がありました。また、経済をめぐっては、「何よりも重要なのは、物価高を上回る所得の実現だ」と述べられ、賃上げに向けた取り組みを着実に進める考えを示されました。
能登半島地震への対応に関しては、「被災者の帰還、被災地の再生に向けて『できることはすべてやる』『やらなければならないことは必ずやる』。責任をもって実行していく」と力強く述べられ、防災・減災対策についても必要な対策を全力で進めて行くとご発言がありました。
なお、党大会では茂木敏充幹事長から党情報告があり、令和6年党運動方針 、党則改正などの議案が採択され、終了しました。厳しい環境下での党大会となりましたが、再出発に向け緊張感のある大会でもあったと思います。皆様には引き続きご支援をよろしくお願いしたいと思います。

続いて、京都府連の総裁表彰綬章者の皆様を囲んでの意見交換会に西田昌司府連会長、田中英之副会長とともに出席しました。

その他、国土交通部会、財政金融調査会、行政手続き等に関するプロジェクトチーム、デジタル社会推進本部 サイバーセキュリティPT、外国人労働者等受入れに関する合同会議、政治刷新本部、財政政策検討本部勉強会、参議院の議員総会、参議院の政策審議会などに出席しました。

【都内の動き】

3月5日(火)、都内で開催された前日本砂利協会会長の「越知良幸氏叙勲を祝う会」に出席し、橋浦会長の冒頭のご挨拶に続いて、旭日小綬章のご受章についてお祝いのご挨拶をさせていただきました。会場には、奥様のみならず、お子様、お孫さんまでお揃いで、越知さんらしい和やかで賑やかな会になりました。おめでとうございました。

3月8日(金)、大学の同期の意見交換会である京二木会に出席し、近況等を報告させていただきました。

【地方の動き】

3月13日(水)、参議院本会議の後、宮崎市に伺い、東京から同じ飛行機に乗り合わせた藤元宮崎県建設業協会長の車に同乗させていただき、宮崎県測量設計業協会の西田靖会長の「黄綬褒章受章記念祝賀会」に出席させていただきました。
式典には、河野宮崎県知事、発起人の丸山県議会議員をはじめ県議会の皆様、全測連の岩松会長、方波見名誉会長、野瀬政治連盟会長、藤本九州地区協議会長をはじめ九州・沖縄の各県会長もご出席されていました。
祝賀会では、河野知事のご挨拶に続いて私からもお祝いのご挨拶をさせていただきました。西田会長には日頃から大変お世話になっており、今回の叙勲について私自身も我がことのように喜んでおります。なお、会には奥さまやお子様、さらにはお孫さんもそろって出席されており、とても和やかなお祝いの会となりました。おめでとうございました。

3月14日(木)、宮崎県内のインフラの整備状況視察のため、東九州自動車道の芳ノ元トンネル関連の地すべり対策工事の施工現場に伺いました。国土交通省宮崎河川国道事務所の松村所長、宮崎県建設業協会の藤元会長、宮崎地区建設業協会の本部会長、国土交通省OB の赤木さんにご同行いただきました。
芳ノ元トンネル(全長1880m)は、東九州自動車道の難工事として有名で、地すべり対策工が必要とわかりトンネルのルートを変更するとともに、トンネル上部にある山体から大量の土砂を撤去し、さらには地下水の排水施設を整備し、当初予定より6年半ほど長くかかって国土交通省が完成したトンネルです。
私も平成27年12月、令和3年10月と2度視察をさせていただいた現場で、もともとの山の地表面から20mの土砂を取り除き、地滑りが起きないようにする「頭部排土(とうぶはいど )」と呼ばれる工法を採用し、その土量が約84万m3にも上る現場でしたが、この芳ノ元トンネルを含む東九州自動車道は昨年3月25日に開通しています。現地では、安仲副所長に詳しくご説明をいただきました。また、現場監督の大淀開発の榊さんにも立会っていただきました。ありがとうございました。

続いて、大淀川上流の岩瀬川で、小林市と都城市にまたがり宮崎県が管理している岩瀬ダムを視察しました。
このダムでは、平成17年9月洪水と同規模の洪水を安全に流下させるため、洪水調節機能を増強するダム再生事業が必要となり、現在、国土交通省でダム再生事業の実施計画調査に着手しています。
ダムは、高さが55.5m、堤頂長が155mの重力式コンクリートダムで、比較的小規模であることから、新設する洪水吐を堤体内に設置するか、地山に設置するか、検討中とのことでした。
なお、現地では国土交通省九州地方整備局の浦山河川部長、宮崎河川国道事務所の松村所長、上野副所長(ダム・砂防)、西野副所長(河川・海岸)等からご説明をいただきました。また、ダムカードもいただきました。ありがとうございました。

その後、熊本県に移動して3月7日に告示された熊本県知事選挙の応援に伺いました。
まず、熊本県建設業協会へ伺い、出張中の土井会長のお声かけで協会正副幹部の皆様にお集まりいただき、意見交換をさせていただき、建設産業にとってこの選挙戦の重要性を訴えさせていただきました。
その後、自民党熊本県連で松田県連幹事長、坂田県連総務会長と選挙情勢について意見交換をさせていただきました。
最後に、木村たかし選挙事務所に伺い、ご本人はあいにく遊説中で不在でしたが、選挙責任者の星子さんをはじめスタッフの皆さんに激励のご挨拶をさせていただきました。
なお、熊本県測量設計コンサルタンツ協会の藤本会長副会長をはじめ幹部の皆様には、前日宮崎でお会いした際にお願いをさせていただきました。

3月16日(土)、福井市での北陸新幹線の開業の祝賀会のあと、大学の同級生だった福井県庁OB の橋本さんにご案内いただき、曹洞宗の大本山永平寺の門前町として知られている永平寺町で行われている無人の自動運転の現場に伺いました。
昨年10月、停車していた自転車との接触事故を起こしたため運行が一時中止されていましたが、この日から全国唯一のレベル4の運行を約4カ月半ぶりに再開したもので、荒谷から志比(永平寺門前)間、約2kmをゴルフカートのような車両で、道路に埋設された電磁誘導線を活用して約10分で走行しています。なお、運行はまちづくり会社「禅(ZEN)コネクト」が担当しており、運行状況は荒谷にある遠隔監視室で常時監視していました。
利用料金は大人100円、中学生以下50円(未就学児 無料)です。この日は2台の車両で運行されていましたが、最大3台の運行が可能とのことでした。未来につながる自動運転に期待したいと思います。

【事務局からのお知らせ】

能登半島地震被災地調査の報告書をホームページに掲載していますので、是非ごらんください。URLは以下の通りです。

「令和6年能登半島地震」被災地調査 No.1 (富山県氷見市、石川県七尾市及び穴水町)
https://www.adachi-toshiyuki.jp/wp-content/uploads/863148bb1a5eabbbdb258e1b574037d6-1.pdf

「令和6年能登半島地震」被災地調査No.2 (石川県輪島市、羽咋市、志賀町、珠洲市、能登町、新潟県糸魚川市)
https://www.adachi-toshiyuki.jp/wp-content/uploads/815d0713ba7483fe5f412fedae48eb73-1.pdf

「令和6年能登半島地震」被災地調査No.3 (石川県内灘町及びかほく市)
https://www.adachi-toshiyuki.jp/wp-content/uploads/ec94446808e1f238ae6287adbe9ad81c.pdf